LPG=12月8~12日: 極東着の需給が一段とタイト
CFR極東:
先週の極東着市場では、買い気の強さから急伸。Japan Indexは11日時点で、プロパンが571.00ドルと前週比36.50ドル高、ブタンが626.00ドルと同36.50ドル高となった。China Indexはプロパンが612.00ドル、ブタンが602.00ドルといずれも前週から切り上がり。日本着では、元売り2社、日本の商社1社およびトレーダー勢が1月着プロパン単体を物色。加えて、中東産カーゴの供給が少ないことから中国プレーヤーも米国産カーゴを調達対象に含んだうえで買い付け入札を実施するなど、需要が強まった。一方、12月に積まれる米国産カーゴの一部が欧州向けに成約されたうえ、喜望峰経由のルートでアジアに仕向けるプレーヤーが多いことから、極東着の需給は一段と引き締まった。
FOB中東:
中東積みでは、需給引き締まりから相場は上昇基調だ。複数の欧トレーダー、中東トレーダーに1月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンのスポット需要があるほか、インド輸入業者も買い付け入札を通じて1月積みのプロパン/ブタン同率玉を探した。一方、中東産ガス2社の1月積みのアクセプタンスで荷積みの遅れが聞かれ、クウェート産ガス1社は2月積みにおいても船積みの後ろ倒しを求めていると伝えられた。一部の市場関係者は、プロパン/ブタン同率玉に対しては1月CP対比40ドルのプレミアムを払わなければ妥結は難しいとみている。
日本国内:
12月渡しの陸上京浜はプロパンが78,000~78,500円、ブタンが79,300~79,800円と前週から軟化した。大手元売り1社が川崎出しで販売意欲を示した。卸業者間でも販売競争が強まり、プロパンを78,000~78,000円台前半、ブタンを79,500~79,800で販売した卸業者も見受けられた。ブタンについては79,300円の売りものも一部浮上した。一方、配送繰りがタイトになっているなか、一部の卸業者は車両を確保出来ずに数台分の届けオーダーをキャンセルしたという。



