国内石油製品=12月8~12日:陸上ガソリン、補助金拡充を織り込む
ガソリン暫定税率廃止に向けた補助金の拡充第3弾が11日に実施された。補助金が5.1円増額され、卸価格および小売価格の値下げ要因となった。もっとも、すでに値下げを先取りしている阪神は下げ幅が小さく、週間で1.85円安の114.75円に対し、千葉は同3.7円安の116円まで値下がり。千葉と阪神の価格は3.1円から1.25円まで縮小し、先行して値下がりしていた阪神に千葉が徐々に追い付き始めた格好だ。資源エネルギー庁が発表した8日現在のレギュラーガソリン小売価格は東京が168.5円、大阪が163.7円。ただし、両地区ともに量販小売業者間では140円切れの店頭価格も散見されている。
8日に北海道と青森県を中心に強い地震が発生し、八戸市では最大震度6強を観測。余震のほか、12日には関東地区でも最大震度4を観測する地震が発生するなど、東日本は神経質な状況にある。北海道や東北では低気圧の接近に伴う大荒れの天候となり、地区によっては大雪に見舞われた。東北地区の各ターミナルでは転送船の遅れ、さらに出荷規制も相次いでいる。今のところ地震や降雪等々に対する消費者のガソリン需要増は限定的。ただし補助金拡充による小売価格の値下がり環境下、これから何かと移動が伴う年末を前にガソリン需要の台頭は想定できそうだ。
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