LPG=12月22~26日: 高値警戒感で中国プレーヤーの買い気後退
CFR極東:
先週の極東着市場では、買い気の後退を受け下落した。Japan Indexは25日時点で、プロパンが546.50 ドルと前週比15.50ドル安、ブタンが601.50ドルと同15.50ドル安となった。China Indexはプロパンが586.50ドル、ブタンが576.50ドルといずれも前週から14.50ドル切り下がった。中国の石化会社や台湾輸入業者が1月後半~2月着プロパンの買い付け入札を実施。買い気が盛り上がったが、米ガルフでの濃霧発生で荷役が中断されており、米国産カーゴの極東への到着時期が不透明なことからオファーの提示を控える売り手が多かった。応札が入らなかった入札が相次いだほか、買い手の希望価格を上回る水準でのオファーしか寄せられなかったことから、買い付け入札の殆どがキャンセルされた。一方、米ガルフで自社船が滞船している日本の元売りが2月前半着プロパンの購入に動いているなど、供給の遅れをカバーしようとする輸入業者も現れている。
FOB中東:
中東積みでは、1月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は1月CP対比50~60ドルのプレミアムで推移し、前週までの強い地合いを引き摺った。前週にプロパン/ブタン同率玉に対し強い買い気を示していた欧トレーダー1社はアブダビ産ガス傘下の中東トレーダー1社から550ドルで買い付けたとの情報が聞かれたが、詳細は判然としなかった。その後も複数の買い手がみられた。24日には、1月18~22日積みプロパン/ブタン各2万2,500トンに対し、 BWPSが535ドル相当で、ペトレデックがプロパン4万5,000トンに対し530ドルでそれぞれ買い唱えた。しかしながら、中東積みは売り物が少ない状況が続いており、売り手は現れなかった。
日本国内:
12月渡しの陸上京浜はプロパンが78,000~78,500円と、ブタンは79,000~79,500円と前週から大きな動きがみられなかった。複数の卸業者がスポット販売から撤退するなど月内商談に一巡感が出ていた。人手不足などで関東の配送能力が昨年よりも低下しており、年末にかけて配送の混雑が懸念されている。需要家のなかには、配送を請け負う商社がほとんどおらず、相当程度の配送コストを上乗せして燃料を確保せざるを得ない向きも出ていた。1月以降も配送の窮屈感が続くとみられている。26日に1月渡し商談が始まった。商談水準はプロパン85,800~86,500円、ブタン86,000~87,000円と、12月から大幅に上昇した。元売り各社の1月の仕切り価格は12月から大きく切り上がると見込まれている。



