アジア石油製品=1月19~23日: ジェット燃料市況、ディスカウント圏へ急降下
ガソリン 供給過多で上値重く
北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場は上値の重い状態が続いた。日本や韓国積み品の売り気が引き続き見られたほか、中国勢も2月積みの販売を本格化させるとの見通しが材料視された。また、クリーン船のフレートが再び上昇し始めたこともFOBベースの取引価格に下方圧力を加えた。製油所の高稼働を受け、2月積みまでは供給過多が続く見通し。
台湾中油(CPC)はスポット市場で1月末着95RONガソリン(MR船型)を購入した。成約価格はCFRベースで同92RON市況に対し7.00~8.00ドルのプレミアムだった。同社は大林製油所(日量35万バレル)の残渣油流動接触分解装置(RFCC、同8万バレル)の再稼働を延期しており、ショートカバーとみられる。26日以降に立ち上げ作業を試みると伝えられた。
ナフサ CNOOC、3月前半着で計15万トン調達
3月前半日本着オープンスペック・ナフサの市況連動相場はもち合った。ナフサ市況は強弱材料が拮抗しており先行きを見通しにくい。オレフィン市況安を受け、ナフサクラッカーの稼働抑制が北東アジア、東南アジアの両方でみられる。一方で、中国国内で石化用の国産ナフサへ消費税が課された場合の影響は判然としない。供給面では、3月以降、韓国やインドで製油所の定期修理が予定され、ナフサの生産量が減る可能性が指摘される。
中国海洋石油(CNOOC)はスポット市場にて、3月前半着ライト・ナフサ7万5,000トンを2カーゴ調達した。価格はCFRべースで同市況に対し、1桁台前半のプレミアムと伝えられた。入札開示時点では5万~7万5,000トンを対象としていた。CNOOCは2月後半着としても20万トンをスポット調達済み。同国で検討中の国産ナフサへの課税を意識した買いとみられる。同社に割り当てられている2026年1回目の輸入枠は211万トンと聞かれる。
中間留分 ジェット燃料、欧州の買い気後退でインド・中東品が東へ
北東アジア積みジェット燃料(MR船型)の市況連動相場は大きく切り下がった。2月26~28日韓国積みMR船型1カーゴがFOBベースでシンガポール市況に対し、55セントのディスカウントで成約された。
2月中旬から下旬積み品の需給は急速に緩んでいる。好調なクラックマージンを背景に石油各社はジェット燃料の精製と輸出に前向きだ。一方、日本勢や欧州の買い気が弱い。欧州ではジェット燃料の在庫水準が高いため中東およびインド品の調達意欲は弱く、これらのカーゴはアジア域内に流入しやすい環境だ。
米西海岸ではバースの確保が困難となっている。米国勢が1月後半~2月前半積みとして域外の高引火点品を多量に購入した影響で、西海岸のバース混雑が深刻化。アジアから米西海岸へのアービトラージは引き続き開いているものの、バース確約の面で2月中旬~下旬積み品を新たに米国へ仕向けることができないと指摘された。
北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は横ばい。ただ供給潤沢感が相場の重荷となっている。
重油 CPCが0.5%Sおよび0.35%Sを販売
韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は横ばい。ただし、域内では強弱材料がまちまちで、市場の動意は薄い。このところの石油製品の輸出増に伴いシンガポールを中心にバンカー需要が増加。ただ、シンガポールでは依然として重油の在庫が高いままで、市況の重石になっている。
台湾では、台湾中油(CPC)が入札を通じて2月1~5日積みの0.5%S重油2万トンと0.35%S重油1万7,500トンをそれぞれ販売した。これらはトレーダー1社がFOBベースでシンガポール市況(0.5%S)市況に対し小幅なディスカウントで購入したと伝えられる。シンガポール市場などへ持ち込み、ブレンディング基材として使われそうだ。


