電力=4月6~10日:電力スポットに割高感、燃料高や大手電力の買いで
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4月6~10日受け渡しの電力スポット価格24時間の週間平均は、前週から東日本(50Hz)が反落した一方、西日本(60Hz)が続伸した。本格的な春の不需要期に入り、電力需要は低調に推移しているものの、下落した東日本の週平均は20円を超えており、例年に比べて割高な水準が続いた。燃料高に加えて、大手電力による買いの動きが相場動向に大きく影響したようだ。とくに割高感が強い東京と中部では、大手電力間の相対契約が25年度に終了した影響によるものとみられているため、足元の価格水準は当面続くとの見方が多くなった。また、西日本では前週に比べて太陽光発電が減少したことや、新たに原発が定検に入ったことなどが強材料となった。燃料高が続いている影響により、売り値の水準も切り上がっているため、太陽光発電の増減により、昼間の価格の変動幅が大きくなった。夜間については、四国を除き20円前後の価格が並ぶ日が続いたが、「足元の燃料価格の水準からみれば、妥当な水準」(複数の市場関係者)との声が多かった。 時間前市場では、5日に999.00円の高値を付ける時間帯があった。複数の市場関係者からは「スポット市場と勘違いした取引」との見方が多く聞かれ、誤入札による可能性が極めて高いようだ。ただ、足元の時間前市場では100円などスポット市場とは乖離した約定も散見され、首を傾げるプレーヤーも多い。 東西の主要エリアである東京と関西の電力スポットの24時間平均の値差を見ると、6日が9.80円、7日が1.17円、8日が2.17円、9日が1.33円、10日が0.90円の東高西低となった。
4月第2週の燃料相場は下記のとおり。 北東アジア市場のLNGスポットは、4月9日時点で期近の26年5月着品がmmBtuあたり16ドル台後半の水準となり、前週末時点(4月3日)から3.5ドル程度の下落となった。パキスタンが仲介役となり、米国とイランによる2週間の停戦が合意したため、相場は過度な警戒が和らぎ下押した。ただ、先行きの不透明感は根強く、市場では米国とイランによる攻撃が再開される懸念も生じている。経済産業省が4月8日に公表した、4月5日時点の発電用LNGの在庫は220万トンと、前週と同水準だった。前年3月末時点の212万トン、過去5年平均の200万トンをいずれも上回った。 豪ニューキャッスル積みの一般炭相場は、4月9日時点で26年4月積みがトンあたり135ドル台半ばとなり、前週末時点(4月2日)から2.5ドル程度の下落となった。ガス価格や原油価格の下落を映した。 原油相場は、4月10日11時時点でWTIの26年5月物がバレルあたり98ドル台半ば、ブレントの26年6月物が96ドル台半ばの水準で推移している。前週末時点(4月2日)から、WTIおよびブレントともに13ドル程度それぞれ安い。LNGでも触れたように、米国とイランの停戦が合意したことを受け、相場は大幅下落となった。
週を通じた実勢高値は、9日に東京で付けた50.00円となった。一方、実勢安値は0.01円となり、6日に北海道、東北、四国で、7日に中国、四国、九州で、8日に東日本3エリア、中国、四国、九州の西日本3エリアで、9日に北海道と東北でそれぞれ付けた。
エリア別の24時間の週間平均、約定量および売買入札量の週間平均は下記のとおり。
4月6~10日の9エリアの電力需要は、106億9,085万kWhとなり、前週3月31日~4月3日の106億5,793万1,000kWhから0.3%増加した。曜日を合わせた前年の4月7~11日の需要実績は106億1,964万4,000kWhで、増加率は0.7%となった。
4月6~10日の東京商品取引所(TOCOM)の約定結果は下記表のとおり。
4月6~10日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。
4月第3週の電力スポットも、底堅い展開が続くとみられる。天気は雲の多い日が続く見通しのため、太陽光発電が限定的となり、価格を押し上げる材料となりそうだ。気温は過ごしやすい予報のため、電力需要は低調になるとみられるが、引き続き価格を下押す材料にはならず、買い札の動向が価格動向に大きく影響するとみられる。複数の市場関係者からも、「大手電力による買いの動きが続くとみられ、足元の価格から大きく下がる可能性は低い」との見方が聞かれる。4月第3週の価格動向について一部の市場関係者からは、「東京のベース価格は20円オーバーが続くだろう。関西も火力発電や原子力発電の定検入りなどが強材料となり、太陽光発電量が減少する日は東京と同水準で推移するとみている。太陽光発電が潤沢になると、東京対比で2~3円安くなるだろう」(新電力の市場取引担当者)との見方が示された。また、足元では燃料動向も不透明感が強く、LNGスポットが20ドル前後の水準が続く場合、市場投入される売値も20円超の水準が続くとみられる。
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