LNG=6月8~12日:買い手は調達急がず、一部プロジェクトには供給不安
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日本の発電用LNG在庫が7日時点で180万トンにまで低下したものの、電力広域的運営推進機関(OCCTO)が12日に発表したkWhモニタリングでは、6月27日~8月13日の期間中に最低でも97億700万kWhの追加発電余力を確保できる見通しだ。OCCTOは前回のモニタリング時同様、「燃料在庫の観点からはひっ迫のおそれがない」としている。大手電力会社のJERAも「需給は他の電力会社も含め、各社とも落ち着いている」として、スポット調達に急ぐ気配を見せていない。 トレーダーやポートフォリオプレーヤー間の商談でも、7月後半着の買い手が唱えの引き上げに消極的な様子。買唱えは8月限の北東アジア着のスポット市況に対して5~20セントのディスカウントで聞かれた程度だ。8月前半着では欧ビトールが売唱えを同市況対比3セントのディスカウントまで引き下げた。「ビトールは北東アジアのスポット市況とTTF(蘭天然ガス)市況の格差に満足しており、買い手が唱えを底上げして北東アジア着相場が上昇していく必要はないという考えの表れ」(アジアトレーダー)。一方、買い手は北東アジアのスポット市況が16日に限月交替するまで、8月着の商談入りに関心が薄いもよう。8月北東アジア着の買唱えは市場で聞かれなかった。 しかし、供給不安もくすぶる。複数の市場関係者によると、インドネシアのタングープロジェクト(年産1,140万トン)は火災が起き、LNGの生産量が低下しているという。関西電力や韓国E&S、ポスコらが同プロジェクトのカーゴを引き取っていることから、「それなりに影響が出ると予想される」(韓国需要家)。労働争議が発生している豪州では、積み荷役がストライキを理由に遅れたとの情報こそ聞かれないものの、「航跡情報システムでチェックすると、イクシスプロジェクト(同890万トン)周辺に空船がおらず、荷積みがあらかじめ先送りされている可能性がある」(アジアトレーダー)。JERAは当初、12日に荷積みを予定していた。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】 南アジア向けの需要は底堅い。インド国営石油(IOC)は10日に応札を締め切ったDESベースの買い付け入札を通して、6月後半着を18.50~18.60ドルで購入した。インド国営ガス会社(GAIL)も10日締めの買い付け入札で、6月15~30日着1カーゴを18.30ドル前後で調達した。加えて、国営パキスタンLNG(PLL)は11日締めの買い付け入札を通して、BPから2カーゴとも18.9866ドルで調達したもよう。対象はポートカシム基地(年間受入能力480万トン)向けの6月13~14日着と同20~21日着だった。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 アルゼンチンのサザンエナジー(SESA)は、独国営SEFEとの間で、SESAプロジェクト(年産600万トン)出しを対象とした2027年末起こしの8年間のターム供給に関する売買契約(SPA)を締結。しかし、その後は新規の販売を急いでないようだ。SESAは毎年、SEFEにオプション数量の40万トンを含め最大240万トンを供給するが、これは2027年末に運用を開始する最初のFLNG「Hilly Episeyo」(年産240万トン)の生産量のほぼ全量に相当する。2028年末には2番目のFLNG「Fuji MK2」(年産360万トン)が運用を開始するものの、南米のガス関係者は、「まだ時間的な余裕があるうえ、SEFEとの契約で資金回収の道筋が立っているため、残りの生産分については、まだ具体的なマーケティングが行われていない」と述べた。
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