ドイツのエネルギー大手ユニパーがアラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラにある同社製油所の売却交渉を行っているもよう。ロシアからドイツへの天然ガス供給が減少したことを背景に、ユニパーはドイツ向けに液化天然ガス(LNG)を大量に購入する格好となっている。しかしLNG価格の高騰によりユニパーは大きな損失を抱える結果となった。2022年1~9月の損失額は393億ドルに達したとの報道もある。ユニパーのフジャイラ製油所売却はこの損失補填を狙ったものといわれている。同製油所は精製能力が日量8万バレルで、主力製品は船舶用の低硫黄重油となっている。売却交渉には世界大手の石油トレーダーなど複数企業が参加しているもよう。来年初めには売却が決まるとの声も市場で聞かれる。
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