ドイツのエネルギー大手ユニパーは2月、アラブ首長国連邦(UAE)の同社子会社ユニパー・エナジーDMCCを売却したと発表した。この子会社はフジャイラに石油精製施設(日量8万バレル)を持ち、主に舶用燃料(バンカーオイル)を生産・販売している。売却先はコモディティ取引会社モントフォールとUAE投資会社からなるコンソーシアム。売却額は公表していない。
今回の売却は業績悪化が背景にあるとの声が多い。ドイツはロシアによるウクライナ侵攻を受け、同国からのパイプラインガス(天然ガス)の調達を大幅に縮小。これを契機にユニパーは液化天然ガス(LNG)を大量に購入する格好となっている。2022年はLNG価格が高騰したことから、同社は大きな損失を抱える結果となった。同社の2022年12月期の連結決算は最終損益が191億ユーロの赤字となったもよう。
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