市場関係者によると、ベトナム政府は、国営石油ガスグループ(ペトロベトナム)傘下のビンソン石油精製化学公社(BSR)が同国中部で運営するズンクアット製油所(14万5,000バレル)に対し稼働を引き上げるよう要請したもよう。同国南部では、品薄感から複数のガソリンスタンでガソリンや軽油を供給できない事態になっているという。
ベトナムには同製油所のほか、北部にニソン製油所(同20万バレル)があるものの、両製油所での精製分では国内需要を満たせず、シンガポールやマレーシアのほか、北東アジアからも石油製品を輸入している。ただ、このところの国際市況の高止まりを受け、十分な輸入量を確保できていないもようだ。
リム情報開発の調べでは、アジアの取引の中心であるシンガポールの92RONガソリン価格は、このところバレルあたりおおむね90ドル台で推移している。
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