ENEOS=低炭素ガソリンE10を全日本スーパーフォーミュラに供給へ
ENEOSは12日、「全日本スーパーフォーミュラ選手権」2026年シーズンへの低炭素ガソリン(E10)供給に向けて、日本レースプロモーション(JRP)、および次世代グリーンCO2燃料技術研究組合(raBit)と基本合意書を締結したことを発表した。
raBitは、東日本大震災からの復興に取り組む福島県大熊町を拠点に、バイオエタノール燃料の製造技術を研究する組合。ENEOSをはじめ、国内の自動車メーカー、総合商社などが参加している。このプロジェクトでは、raBitが福島県浪江町で栽培された原料で生産する国産セルロースエタノールを、ENEOSが既存のガソリンと混合。レースで使える燃料として、E10の品質設計や供給を行う。JRPによるテスト走行が9月から始まり、2026年シーズンに向けた準備を進める。
草本系植物やパルプ、古紙など植物の繊維質(セルロース)を発酵させて製造されたセルロースエタノールは、原料が食物と競合せず、廃棄物の有効活用もできることから、環境にやさしいバイオ燃料として注目されている。既存のガソリンにバイオエタノールを混合したものが、エタノール混合の低炭素ガソリンであり、「E10」という名称はエタノールが10%混合していることを表す。2025年2月に閣議決定された「第7次エネルギー基本計画」でも、2050年のカーボンニュートラル実現に向けたE10、E20(エタノール最大濃度20%)の供給開始への期待が示されている。
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