太陽石油=シンガポール子会社がSAF流通の国際的な認証を取得
太陽石油は8月29日、シンガポール子会社Taiyo International Private Limited.(以下TIPL)が、ISCC CORSIAおよびISCC EU認証(Trader)を取得したと発表した。
太陽石油は、2029年から沖縄事業所で、持続可能な航空燃料(SAF)とリニューアブルディーゼル(RD)の製造を計画しており、経済産業省の「脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(SAFの製造・供給体制構築支援事業)」の補助対象事業として採択されている。3月には、SAF製造技術をHoneywell社から提供を受けることを発表。年間20万klの生産を目指している。
今回、TIPLが取得したISCC CORSIA認証とは、国際民間航空機関(ICAO)が策定したCORSIA(Carbon Offsetting and Reduction Scheme for International Aviation)に基づき、SAFとサプライチェーンを認証するもの。この認証を受けたSAFを使用することで、温室効果ガス(GHG)排出削減効果の主張が可能になる。また、ISCC EU認証は、EUの再生可能エネルギーのルールに準拠し、持続可能性やトレーサビリティ(追跡可能性)基準を満たす事業者に対する認証。これらの認証の取得により、認証に基づく製品の取り扱いが可能になる。
すでに太陽石油本社はISCC CORSIAとISCC EUの認証を取得しており、2029年からSAF製造を開始するまでの間に、認証品としてSAFなどを取り扱うことで、市場を開拓しておく意図がある。今回のTIPLの取得は、そうした動きをさらに加速させる布石といえる。
(太陽石油 沖縄事業所)
写真の出所:太陽石油 発表資料
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