欧州委=「ネットゼロ技術」の開発に34億ユーロ支援、77件を選定
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欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は19日、温室効果ガス排出を実質ゼロ(ネットゼロ)にする技術の開発プロジェクト77件を選定し、総額34億ユーロ(約6,050億円)の支援を決定した。EU排出量取引制度で得られる収益の一部を「イノベーション基金」を通じて支援に充てる。今回の選定は、昨年12月に募集を開始した案件が対象。 欧州委は合計23カ国が関係する77件のプロジェクトを支援することにより、10年間に二酸化炭素(CO2)換算で約2億9,000万トンの温室効果ガスを削減できると見込んでいる。対象のプロジェクトはEU加盟の27国と欧州自由貿易連合(EFTA:ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン)で構成される欧州経済領域(EEA)から選定した。 支援の区分は大・中・小規模の一般的な脱炭素化プロジェクト、脱炭素技術に関連した製品製造、先行事業(パイロット事業)の5分野。脱炭素化の大規模プロジェクトは12件で、支援額が約15億8,000万ユーロと5区分の中で最大のシェアを占める。脱炭素燃料、企業が排出するCO2を把握・削減する「炭素管理」、化学、鉄鋼、航空分野のプロジェクトのほか、リチウムやコバルトなどの安定確保を目指す「重要原材料法」に基づくプロジェクトがある。 中規模プロジェクトは17件が選定された。支援額は合計約4億5,800万ユーロ。対象のプロジェクトは化学、石油精製、海事、蓄電、ガラス・セラミックス・建設資材、セメント・石灰、バイオエネルギー、鉄鋼、水素といった分野から選ばれた。 小規模プロジェクトとしては20件と、5分野の中で件数が最も多い。支援は約1億2,400万ユーロ。重要原材料のリサイクル、海事、パルプ・紙、海洋エネルギー、建物、石油精製、化学、水素、代替燃料、蓄電といった分野のプロジェクト。 脱炭素技術に関連した製品製造は12件が選定された。支援は約8億9,500万ユーロに達し、大規模プロジェクトに次ぐ金額となった。ヒートポンプや太陽光パネル、電解装置、電気自動車用バッテリーといった脱炭素技術に関連する部品の製造プロジェクトが含まれる。加えて、レアアース(希土類)磁石を製造する施設も支援対象となった。 パイロット事業は16件が選定され、支援額が約3億9,400万ユーロ。航空、風力、海洋エネルギー・海事、原子力、大気直接回収・貯留(DACCS)、水素、化学、石油精製といった分野のプロジェクトで構成される。
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