欧州委=化石燃料の輸入業者に対するメタン規制、1年延期を提案
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欧州連合(EU)の政策執行機関である欧州委員会は14日、域内の産業界と各国行政機関への負担を軽減するため、天然ガス、石油、石炭の輸入業者に対するメタン規制の適用を1年間延期する提案を採択した。当初は、来年1月1日から輸入業者に対しメタン排出量の監視・報告・検証の義務を課す予定だった。欧州委は、輸入業者とEU域内生産者に対するメタン排出強度(販売・生産量1単位あたりの排出量の割合)の報告義務についても1年延期を提案に盛り込んだ。欧州委の案は今後、欧州議会と理事会に提出され、採択される見込みという。 中東紛争など地政学的リスクの高まりを受け、エネルギー価格は上昇し、現在も高水準での推移が続く。一方、欧州ではエネルギー需要が一年の中で最も高まる冬季が接近する。欧州委が警戒するのは、エネルギー価格上昇がガス・石油の供給減につながる可能性。加えて、EUの競争力と供給が不安定になる危険性にも神経をとがらせる。 他方、欧州委は発表文で、今回の提案について「規則の趣旨、完全性、適用範囲に影響を与えるものではなく、メタン排出量削減に対する欧州連合の決意を改めて示すもの」とし、「1年間の延期により、輸入業者は、世界のエネルギー市場がさらされている非常に厳しい環境の下で、規則の要件を完全に遵守するための十分な時間を確保できる」と説明した。 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次評価報告書によると、メタンの温室効果は、100年間でみた場合、家畜など生物由来が二酸化炭素(CO2)の約27倍、化石燃料起源が約30倍。排出される温室効果ガスのうちCO2が最大で、メタンは2番目に多い。
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