アジア石油製品=12月16~20日:日本着ナフサ急落、需要は増加
ガソリン 北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場は弱含んだ。供給潤沢が相場を下押した。シンガポール市場では、ガソリンの在庫が高留まっているとの声が聞かれる。中国石油1社は18日、1月20~21日華南積みの92RONガソリンMR船型を販売した。価格はFOBベースでシンガポール市況(92RON)に対し20セントのディスカウントと伝えられた。
ナフサ 北東アジア相場が急落する中、値ごろ観から複数の需要家がスポットカーゴの調達に動いた。アジアの石油会社は、「オープンスペックの日本着相場は、同市況に対し25ドル前後のプレミアムとなっている」という。また、韓国や日本の他の需要家の買唱えも切り下がっているもよう。ただ、「需要家は在庫を抱えており、買い急いでいない。市況が下がるのを待っている」(同)。一方、北東アジアでは、1月後半着まで価格が高騰し、割高感があったため、「2月前半着以降、じり安の展開になる」(市場関係者)との見方も聞かれた。
中間留分 台湾積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は弱含み。需要後退観測を受けた。市場関係者によると、1月台湾積み60万バレルの0.001%S軽油が、FOBベースで同市況に対し45セント程度のディスカウントで成約されたとの情報が浮上した。船積み時期などは不明。ただ、このところの北東アジア品の需給動向などを考慮すれば、「一般的な台湾品の成約可能な水準は、FOBベースで同市況に対し20~30セントのディスカウント」(トレーダー)との見方が聞かれた。また、中国石油各社は、国内の需要が伸び悩んでいることから、輸出に積極姿勢を示しているとの指摘も出ている。
重油 韓国積み0.3%Sおよび0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は上昇。0.3%S重油の発電向け需要が高まっているほか、アジア域内で0.5%S重油の需要が堅調に推移している。市場関係者は、「韓国積み0.3%S重油相場は、シンガポール市況(180cst)に対し300ドル前後のプレミアムに拡大している」という。また、「韓国でのVLSFO価格は急上昇しており、韓国積み0.5%S重油カーゴの成約可能な水準も300.00ドル以上のプレミアムになっている。シンガポール積み品より20.00ドル程度高いとみて良い」と、韓国の石油会社は見方を示した。
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