石油化学=1月13~17日:エチレン続伸、減産や不具合で品薄感強まる
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は堅調に推移した。採算性の低下から生産設備の減産が継続されていることが背景。パラキシレン(PX)相場は週前半に下落、その後は反発する展開となった。需給バランスに大きな変動がみられないなか、原料コストの指標となる原油やナフサの動きに左右されやすい商況となっている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は前週から上昇した。一部のナフサクラッカーでは採算性の低下を理由に減産体制がとられているほか、不具合が発生した設備もあり、供給の品薄感が強い。このなか、買い手のアイデアは800ドル程度まで上昇していると聞かれる。一方、複数のエチレンメーカーが販売入札を実施しているものの、現時点では供給の品薄感が解消されていないとの見方が寄せられた。
アジアのプロピレン市場はいずれも強含んだ。
北東アジア着および韓国積み市場では、原料コスト高を背景に多くのプロピレン設備が減産入りしているほか、一部設備が不具合で稼働停止しており、供給タイト感が強い。こうした状況下、先高感から在庫確保のための買いに出ている需要家が見られ、相場が押し上げられた。
アジアのブタジエン相場は、いずれも強含んだ。
北東アジアのブタジエン市場では、多くのナフサクラッカーが採算悪化を背景に減産しているなか、ブタジエンの生産が減る傾向にある。加えて域外品の売り物が見られなくなっており、供給タイト感が意識され、相場が押し上げられた。
東南アジア市場では、メーカー1社が入札を通し1月期近積みのスポット玉を販売した。