アジア石油製品=4月13~17日:ナフサの日本着市場、10ドル程度のディスカウントで推移
ガソリン 韓国積み91RONガソリン(SR船型)の市況連動相場は下落。日本の需要後退を受けた。市場関係者によると、韓国の売り手に対し、日本商社から5月積みSR船型ガソリンの引き合いが寄せられているもよう。成約情報は浮上していないものの、成約可能な水準は、FOBベースで同市況に対し1.50ドル程度のプレミアムという。日本ではガソリン需要期に向かい、本来は韓国からの調達が増加する時期だが、新型コロナウイルスの影響で需要が盛り上がらず、「引き合いも多くない」(市場関係者)という。
ナフサ 日本着のオープンスペック·ナフサの相場は、日本市況に対し10ドル程度のディスカウントで推移している。一方、アジアの需要家筋によると、「域内のナフサクラッカー稼働率は平均90%前後」という。ただ、「今後クラッカーの稼働率が上がるか下がるかは不透明」(同)という。 石化製品の基材として使用されるプロパンなど液化石油ガス(LPG)の価格がナフサ価格より100ドル以上高い状態となっている。ただ、既に基材としてナフサに需要がシフトしているため、「ナフサ相場を押し上げる材料にはならない」とアジア市場関係者はみている。
中間留分 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は軒並み上昇した。これまでの相場に対する値ごろ感から、買いが浮上した。日本の元売り1社が、5月上旬積みの0.001%S軽油MR船型を販売したとの情報が寄せられた。価格はFOBベースでシンガポール市況(0.001%S)に対し3.00ドルのディスカウントと伝えられた。中国石油1社は、5月1~3日積みとして0.005%S軽油4万トンの販売に乗り出している。
重油 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は下落。需給悪化が相場を下押した。韓国では、S-オイルや現代オイルバンクが国内市場向けに0.5%S重油の供給を続ける一方、SKエナジーは脱硫残渣油装置の本格的な稼働開始により、同油種の輸出に乗り出している。ただ、アジア市場では依然として安値での買唱えしか聞かれず、成約には至っていないもよう。
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