アジア石油製品=7月27~31日: 欧石油会社、中東積みジェットをアジア向けに販売模索
ガソリン 北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場は弱含んだ。中国の輸出増が相場を下押した。中国は梅雨入りに伴い内需が減少し、在庫が積み上がっているため、石油会社が余剰分を輸出へ振り向けている。中国海洋石油(CNOOC)は28日、入札を通して8月28~29日積みの92RONガソリンMR船型を販売した。価格はFOBベースでシンガポール市況(92RON)に対し30セント近辺のディスカウントと伝えられた。
ナフサ 中東積みナフサ(LR船型)の市況連動相場は、中東市況に対し19.00~21.00ドルのプレミアムと4.50ドル安。新たな中東積みスポット玉の成約は聞かれないものの、北東アジア着市況が軟調に推移していることを受けた。トレーダー筋によると、「このところの日本着相場の弱含みを考慮すると、中東積みナフサの市況連動相場は、中東市況に対し20ドル前後のプレミアムへと下落している」という。
中間留分 スペインのセプサは、8月末中東のルワイス製油所出しジェット燃料6万トンの買い手をアジア市場で物色している。同社は通常、同製油所出しターム品を欧州へ持ち帰るものの、欧州の需要が弱く、アジア市場での販売を進めている。
重油 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は、シンガポール市況(180cst)に対し55.00~65.00ドルのプレミアムともち合い。ただ、韓国石油会各社は定修明けによって製油所の稼働率を引き上げており、韓国からの0.5%S重油も供給増の見通し。一方、欧州からアジア向けアービトラージ玉の流入は、欧州製油所の減産を背景に減少しており、アジアの主要市場であるシンガポールでは、市況がやや上昇基調に転じている。これを受け、韓国積み市況にも下支え要因となり、供給面の強弱材料が相まった展開となっている。
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