国内石油製品=8月24~28日: 陸上 東名阪は小動き、元売り各社の仕切り据え置きで
【陸上】
東名阪の製油所出しは小動きで推移した。ENEOS、出光昭和シェル、コスモ石油マーケティングが仕切り価格を前週から据え置いた。また、月内取引終盤で、月間平均市況に連動した玉のコストがほぼ固まった。このため卸各社の仕入れ価格が固定化し、売りも買いも積極的に進めづらい展開となった。月内ポジションがバランスし、様子見に退くプレーヤーもみられたことから、市場の売買動意自体が薄かった面もある。ただし、相場の上値は全体的に重たかった。新型コロナの影響が色濃く残り、油種を問わず需要が振るわない状況が続いたほか、中間三品はジェット燃料からの振り替えで生産量が多かったことも相場の重しとなったようだ。
【海上】
8月商談が最終局面を迎えた。西日本の灯油は製油所枠を抱えた業者が買い手を探った。ただ、ENEOSをはじめとした主要出し元各社が翌週の仕切り価格を最大1,500円引き上げるとの観測からすでにタンク在庫を満タンに近い水準まで積み上げた業者が多く、商談がまとまらなかったようだ。売り先に困った卸業者は出し元と交渉し、8月に残った枠を9月渡しにキャリーしたという。こうした製油所玉が流れ込むとみられるほか、積み上がったタンク在庫、割安な輸入玉が流入するとみられ、9月の灯油商戦は売り圧力が高そうだ。
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