アジア石油製品=1月11~15日:韓国積み灯油は変わらず、買い一巡で上伸力欠く
ガソリン 北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場は。北東アジアの石油会社が2月積みのスポット販売を進めている。大連西太平洋石油化工(WEPEC)は8日、2月8~10日積みとして93RONガソリンMR船型の販売入札を締め切ったものの、結果は判明していない。既報のとおり、台湾フォルモサ石油化工(FPCC)は先週末、入札を通して1月29日~2月2日と2月1~5日積みの93RONガソリン25万バレル型2カーゴを販売している。価格はFOBベースでシンガポール市況(92RON)に対し60セントのプレミアムだった。
ナフサ 北東アジア市場では、2月後半着品市況の中でパラフィニックナフサ相場が軟調。その背景として、北東アジア需要家筋は「ヘビーグレードやオープンスペックグレードの需要が回復しており、パラフィニックナフサの引き合いがやや落ち着いたことが一因」とみている。また、その他の市場関係者からは「欧米からアジア向けのアービトラージ品が採算性の向上から増大しており、パナマ運河から遅れて流入してきた米国品の増加による供給余剰の影響もありそうだ」との見方が聞かれた。
中間留分 韓国積み灯油(SR船型)の市況連動相場は先週から横ばい。ここ数日の寒波と元売りの調達への期待が高まったことから、早急に日本の業者が手当てを急ぐ動きがあったが、その後は実売買の動きは乏しいとの指摘もある。民族系大手元売りは元売り間での玉融通や輸入などに関心を示しており、苫小牧などにおけるインタンクトランスファー(ITT)での調達には動いていないためだ。日本の業者は様子見の姿勢を取っており、相場のさらなる上昇には至らなかった。
重油 韓国積み0.3%S重油(MR船型)の市況連動相場は先週末からもち合い。韓国や日本では、寒波の到来による暖房需要の強含みを受け、低硫黄重油の発電向け引き合いもさらに伸長しそうな勢いだ。ただ、国際市況で実際に0.3%S重油の買付けがみられるかは不透明。一方、台湾中油(CPC)は2月着0.3%S重油2カーゴ合計8万トンについて、先週末に入札を通じて買付けに至った。価格は不明なものの、前回の成約とほぼ同水準のもよう。供給先である台湾電力(Taipower)が発電燃料として低硫黄重油の在庫を積み増すため、CPCは2カーゴの買付けに至ったようだ。また、同社は2月にも同油種4万トン・1カーゴの買付け入札を実施する計画にあるという。
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