LNG=2月6~10日:続落、軟調な欧天然ガス市況を背景に
【DES北東アジア】
DES北東アジア着相場は続落した。蘭天然ガス市況(TTF)など欧州の天然ガス市況が軟調に推移していることを受けた。北東アジア着市場は買い手が散見されるものの、余剰在庫を抱える需要家がスポット市場での転売に動くとみられており、需給は依然として緩い。この状況下、4月前半着相場は15.00ドルを小幅上回る水準に切り下がった。一方、中国向けで在庫の積み上げを目的とした期先着の需要が浮上してきた。中国海洋石油(CNOOC)は13日応札の締め切りで、DESベースの買付け入札を開示している。対象は2023年6月~2024年6月の13カ月の間に中国へ到着する最大6カーゴ。CNOOCは到着タイミングと数量に関して、2023年10月後半着、同11月前半着、2023年12月~2024年2月着、2024年3月前半着で少なくとも各1カーゴを希望している。
【FOB中東・DES中東・DES南アジア】
DES南アジア市場では、バングラデシュのルパンタリタプラクリティリックガス(RPGCL)が今年に入り2回目となる買付け入札を開示した。対象は3月11~12日着同国1カーゴで、12日に締め切られる。RPGCLの前回入札は1月29日に締め切られ、2月21~22日モヘシュカリ基地(年間受入能力380万トン)着1カーゴを買い付けた。一方、パキスタンでは、昨年の大洪水の災害からほぼ復旧したものの、暖冬の影響でLNGの需要は振るわない。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】
南米向けでは、アルゼンチン国営IEASAが7日に締め切った3~8月に同国のエスコバル基地(年間受入能力610万トン)へ到着するカーゴを対象とした入札で、予定どおり30カーゴ全てを購入した。今回の入札では、3月着1カーゴ、5月着7カーゴ、6月着10カーゴ、7月着10カーゴ、8月着2カーゴが対象となっており、仏トタルエナジーズ、欧ビトールを含む3社が落札したもようだ。落札価格は判然としないが今回は、ブレント原油、米ヘンリーハブ天然ガス市況(H.H.)に連動した価格や固定価格など様々な形式で応札が寄せられたもようだ。