アジア石油製品=4月24~28日:高硫黄重油上昇、中国の需要増
ガソリン 92RON(MR船型)下落、東南アジアからの需要少なく 北東アジア積み92RONガソリン(MR船型)の市況連動相場は前週から下落した。需要が振るわない。東南アジアの主要な需要国であるインドネシアやベトナムなどから、スポットの買いが長らく低迷している。そのうえ、シンガポールの先物市場で5月と6月限の月間価格差は80セントの期先安に推移していることから、5月下旬積みの相場に一段と下押し圧力を強めている。中国による5月の輸出予定量は合計110万トン程度との見通しが聞かれ、年内の最高水準になりそうだ。
ナフサ 需要弱く、日本着OSNプレミアム徐々に縮小 日本着オープンスペック・ナフサの市況連動相場は、カーゴ到着45日前では日本市況に対し1桁前半のプレミアムで推移している。需要が低迷しており、プレミアムは徐々に縮小している。日本のENEOSが川崎製油所で25日、ナフサクラッカー1基にトラブルが発生し、稼働を停止したと伝えられた。詳細は分かっていない。市場関係者によると現時点でナフサ市況への影響は表れていないものの、プロピレンの供給に遅れが生じる見込みのようだ。中東積みナフサ(LR船型)の市況連動相場は、中東市況に対し10ドル台後半のプレミアムと前週から下落した。
中間留分 中国の5月の輸出量 45万トンの見込み 北東アジア積みジェット燃料(MR船型)の市況連動相場は中国積みが切り上がった。一方、日本や韓国、台湾積みは変わらず。フレートの高止まりによって米西海岸向けのアービトラージは縮小したままで、アジア品への引き合いは限られる状況だ。 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は前週から横ばい。スポット市場は小休止した。中国の5月の輸出量が45万トンほどに大きく減少するとの情報が寄せられた。
重油 HSFOの市況強含み、中国で調達の動き活発 韓国積み3.5%S重油(380cst)の市況連動相場は上昇した。中国の需要増が強材料となった。市場関係者によると、中国では独立系製油所を中心に精製基材として180cst品、380cst品を物色する動きが活発になっているという。一部はロシア産重油が持ち込まれているようだ。 京浜のVLSFO相場は、4月26日に601.50ドルと4月19日時点から36.00ドル下落した。シンガポール0.5%S重油先物安を受けた。
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