石油化学=7月22~26日:原油安を受けて芳香族製品が軟調
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場および北東アジア着のパラキシレン(PX)相場はいずれも週を通じて軟調に推移した。原料コストの指標となる原油相場の動きを映した。ベンゼン市場では中国の供給回復が下げ圧力となる一方で、このところのベンゼン相場安を受けた買い気もみられており、下げ幅は限られる可能性もあると指摘された。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は静かな動きが続いている。日本でナフサクラッカー3基が予定外に停止しており、供給余力が解消したことから、販売可能なカーゴがないとみられる。ただ、需要家の買い意欲も乏しく、供給懸念から買い付けを急ぐ向きもみられなかった。
アジアのプロピレン市場は全般的に静かな商況となった。
北東アジア市場では、売り物が限られるなか、売り買いの唱えが薄い商況となった。しかし、中国国内で長期間にわたり稼働を停止していたプロパン脱水素(PDH)設備が生産を再開しつつあり、先行き供給が増える傾向にある。これを受け、中国の需要家の輸入品に対する買い気が後退している。
台湾積みでは、フォルモサ石油化学が8月積みを対象に販売入札を実施したが、最終的にキャンセルされた。
アジアのブタジエン相場は様子見ムードが強まった。
北東アジアのブタジエン市場では、目先9月着の交渉が中心となるが、時期尚早感から売買双方とも取引を急いでいない。
東南アジア市場では、マレーシアの石化メーカー1社が8月積みについて販売入札を実施した。
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