アジア石油製品=4月14~18: 軽油は上昇、販売量少なく地合い強い
ガソリン ノンオキシーガソリンが上昇、需給引き締まりの見方で 北東アジア積み91RONガソリン(MR船型)の市況連動相場は切り上がった。需給が引き締まるとの見方が相場を押し上げた。韓国のGSカルテックスは入札で、5月16~20日積みとしてノンオキシーガソリンを販売した。数量はMR船型。このカーゴはニュージーランドに運ばれるとみられる。北東アジアで製油所の定期修理シーズンが続いており、精製・供給量が限られる状況。また、域外向け需要に対する期待感も好感されている。メキシコ国営石油会社(ペメックス)が4月積み品を4~5カーゴほど中国やシンガポールで調達した。
ナフサ ヘビー市況はバランス、芳香族市況の不振が重石 6月前半日本着オープンスペック・ナフサの市況連動相場は小さな値動きでスタートした。新規材料に乏しく、川下の製品の需給バランスや米中の貿易摩擦の先行きを見定めたいプレーヤーが様子見に退いている。石油精製1社は先行きについて、「季節柄、ガソリンブレンディング用のナフサ需要が増加すると見込まれ、相場は底堅いだろう」との見方を示した。 6月前半日本着ヘビー・ナフサの市況もバランスを保っている。ガソリンの基材としての需要増が見込まれる一方で、パラキシレンなど芳香族の市況の不振が重石だ。
中間留分 軽油は上昇、販売量少なく地合い強い 北東アジア積みジェット燃料(MR船型)の市況連動相場は上伸。5月前半品に対する買い気が表面化し、相場は切り上がった。韓国積みではSKエナジーが5月6~8日積みMR船型1カーゴ、GSカルテックスが5月月初め積みMR船型1カーゴをそれぞれ売り進めた。豪州向けなどとして成約されたようだ。アジアから米西海岸向けの裁定取引も開いており、米方面への引き合いが強いことも上げの材料として寄与した。 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は堅調。北東アジアの石油会社による売り込みが少なく、相場の地合いが強い。中東やインドからシンガポールなどに向けられるカーゴの流入量も減少しているようで、供給の引き締まり感が出ている。さらに日本積みは製油所の定修の影響で販売量が限られ、ディスカウント幅が一段と縮小した。 韓国のGSカルテックスは販売入札を通して0.001%S軽油MRカーゴ2杯を販売した。ただ、このほかに韓国積みは積極的な売り込みが見受けられず。一部石油会社は、「5月積みの販売余力は4月よりも少ない」と伝えた。一方、複数の市場関係者によると、韓国政府は現在実施している油類税控除措置を4月末で見直す予定だ。ガソリンや軽油の控除率を縮小するようだが、縮小幅については公式的に発表されていない。日本では5月以降、複数の石油会社の製油所が定修に入ることから、販売量が減少する可能性が高い。
重油 高硫黄重油は買い気が低迷、相場に下押し圧力が強い 日本積み3.5%S重油(MR船型、380cst)の市況連動相場は下落した。バンカー需要が振るわないなか、重油カーゴの買い気が低迷している。日本で5月前半にMR船型1カーゴの千葉出し3.5%S重油(380cst)が売りを進めている。北東アジアで買い手が見つからないなか、シンガポール向けの買唱えが引き下げられている。シンガポール市場では域外品の流入が増え、市況は軟調だ。一方、アフリカではナイジェリアのダンゴテ製油所(日量65万バレル)が残渣油8万~8万8,000トンを販売した。同製油所で残渣油流動接触分解装置(RFCC)の稼働が依然として順調ではないとの見方が聞かれる。また、同製油所では6月に1カ月間の予定で定修も実施するようだ。
|
|