アジア石油製品=8月25~29日:軽油需給が緩和、内需後退で韓国やインドから販売続く
ガソリン ぺメックスがアジア市場で調達 北東アジア積み92RONガソリン(MR船型)の市況は上昇した。メキシコやインドネシアから買い気が見られた。メキシコ国営石油(ぺメックス)はこれまでに、シンガポールでMR船型3カーゴ以上、中国で同1カーゴを調達した。 また、韓国や中国勢の販売数量が足元で少なく、供給引き締まり感もある。中国で追加の輸出割当枠が通達されない間は、中国勢の動きは鈍いとみられる。 スポット市場では、9月13~15日大連積み92RONガソリンのオキシー品がFOBベースでシンガポール92RON市況に対し、35セントのプレミアムで成約した。
ナフサ 韓国石化1社、ナフサクラッカー稼働引き上げへ 10月前半日本着オープンスペック・ナフサの市況連動相場は上げ基調を強めた。製油所の定期修理により、ナフサ供給が引き締まるとの見方が相場を押し上げた。サウジアラビアのSATORP製油所(日量46万バレル)が9~10月に修繕作業を控えている。市場関係者は、このメンテナンス作業により主にインド方面の供給が締まるとの見方を寄せた。需要面では、原料としてLPGからナフサへ需要が戻る可能性も徐々に高まっている。 韓国の大韓油化工業(KPIC)は27日、入札を通じて10月前半着オープンスペック2万5,000トンをCFRベースで同9月前半市況に対し、4.50ドルのプレミアムで調達した。 装置関連で、韓国のYNCCは9月前半に第1および第2ナフサクラッカーの稼働率を引き上げる計画と伝えられた。この稼働引き上げにより、9月の平均稼働率は77%と、当初の72%から向上する見通し。
中間留分 現代オイルバンク、9月末積み10ppm軽油を販売 北東アジア積みジェット燃料(MR船型)の市況連動相場は切り下がった。中国からの供給増を受けた。依然として中国政府は3回目の輸出割当量を通知していないが、同国の石油会社が期近積み品の販売に乗り出した。 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は小幅安。月末にもかかわらず韓国から9月積みカーゴの販売入札が散見され、供給には潤沢感がある。市場関係者によると、韓国の国内需要が低迷しており、石油会社各社が国外に向けて輸出している。 インドからの輸出も旺盛。モンスーン期で国内需要が低下しているためだ。一方、アジア市場における軽油のマージンは底堅いことから、石油各社は輸出に積極的な姿勢を示している。 現代オイルバンクが26日に9月28~30日積みの0.001%S軽油30万バレルを販売。同カーゴはFOBベースでシンガポール市況対比73セントのディスカウントで成約した。同社はさらに9月24~26日積み45万バレルの販売入札を開示した。
重油 韓国積み0.5%S上昇、域外品減少の見通し 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は上昇。シンガポール市場では9月後半にアービトラージ品の到着量が減少する見通しで、域内の需給緩和が改善されそうだ。欧米からアジア向けのアービトラージが閉じている。 スポット取引では、マレーシアのペンゲラン石油精製・石油化学(PRefChem)が26日に入札を通じて8月27~28日積みの低硫黄ストレートラン重油(0.5~0.6%S)8万トンを販売した。アラムコが落札したと伝えられた。 アフリカではナイジェリアのダンゴテ製油所(日量65万バレル)が販売を続けている。同社は9月7~9日積みとして低硫黄ストレートラン重油13万トンの販売入札を実施。同製油所の残渣油流動接触分解装置(RFCC)は低稼働が続き、余剰の重油を売り続けている。
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