アジア石油製品=7月6~10日:ナフサ上伸、域外品減と地政学リスク再燃で
|
ガソリン オキシー市況安、中国の輸出増の見方から 北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場はオキシー市況が一時切り上がったものの反落した。域内の販売数量が増加するとの観測から相場に下押し圧力が加わった。市場関係者によると、中国の7月積みのガソリン輸出量が40万トンを超える可能性があるという。別の市場関係者によると、中国企業がガソリンを輸出するためのタンカーを物色しているとの情報があるようだ。同国の統計によると、イラン情勢悪化後の輸出量は3月が約30万トン、4月が約2万トン、5月が約3万トンで推移している。
ナフサ 上伸、域外品減と地政学リスク再燃で 8月後半日本着オープンスペック・ナフサ(OSN)の市況連動相場は上昇した。8月到着の域外品が少なく、アジアの市況上昇の要因となっている。また、地政学リスクの再燃も材料視される。イラン情勢が悪化していることもあり、ペルシャ湾内へ玉を引き取りに行くことができる企業が限られているため、中東からの供給の増加幅も限られる、との見方が伝えられた。 市場では中国勢の動きに関心が寄せられている。エタンを使用可能な企業はエタンの分解数量を可能な限り増やしているとの見方が優勢。一方で、中国では7月積みの輸出制限が緩和されたとあり、ガソリンの輸出量が増加する可能性が高まった。中国の石油1社は「ガソリン輸出が増えれば、製油所はガソリンの得率を上げる。実際の輸出状況を見定めたい」と述べた。市場では、ガソリン輸出増で石化向けナフサの供給が減り、ナフサの輸入増につながると予測するトレーダーも見られている。
中間留分 上昇、8月前半品への買いが支え 北東アジア積みジェット燃料(MR船型)の市況連動相場は上昇。北東アジアからの8月積みのカーゴは限定的とあって、わずかな売りに買い気が集まった。台湾のフォルモサ石油化学(FPCC)は、入札を通して8月11~15日積みの30万バレルを販売。価格はFOBベースで同市況比1.10ドルのプレミアムだった。 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は上昇。8月前半積み品への買い気が高まり、相場が押し上げられた。日本からはすでに8月前半積みとして0.001%S軽油が少なくともMR船型2カーゴが販売された形跡がある。ENEOS、出光興産、コスモ石油の元売り3社は7月積みより軽油の輸出を活発化している。 アジアから欧州向けのアービトラージが拡大したことも強材料となっている。欧州では熱波の影響で製油所稼働低下に伴う供給減により市況が堅調だ。さらにロシアの輸出禁止令により品薄感が強まった。ロシア政府は8日、軽油の輸禁を7月31日までの予定で発令した。ロシアではウクライナの相次ぐ製油所への攻撃によって石油製品の供給が減少、今回の措置は国内供給安定確保を目的としている。ロシア品を購入していたトルコなどが代替品の買いを増やす可能性があり、北東アジア相場を押し上げた。
重油 域内の供給増、需給の引き締まりが緩和へ 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は横ばい。ただし、シンガポール市場を中心に供給が増え、相場の上値は重い。シンガポールでは7月、欧州品だけで低硫黄重油120万~130万トンが到着する見通し。6月は60万~70万トンの欧州品が流入していた。これにより、需給の引き締まり感が緩和に向かっている。 アフリカでは、ナイジェリアのダンゴテ製油所(日量65万バレル)で残渣油流動接触分解装置(RFCC)の不具合があるとの見方が寄せられた。同社は8月積みの原油の買い付け入札を実施したものの、対象数量は合計150万バレルに限られた。
|




