アジア石油製品:3月20~24日:ペトロリメックスが5月分のガソリン調達
ガソリン 北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場は横ばい。北東アジアの石油会社が4月積みのスポット販売を一段落した中、新たな取引は聞かれない。需要については、ベトナム国営ペトロリメックスが先週、入札を通して5月1~5日積み92RONガソリン3万トンと95RONガソリン2万5,000トンを購入した。韓国の石油会社が落札したようで、92RONガソリンの成約価格はFOBベースでシンガポール市況(92RON)に対し1.00ドル超えのプレミアムと聞かれる。韓国の石油会社は、製油所の定修を背景に、売り物が限られているため、割高な価格で販売しているもよう。ベトナムのズンクワット製油所(日量14万8,000バレル)は、6月5日から7月27日まで定修を予定している。このため、今後もスポット買いが続く可能性がある。 ナフサ 出光興産、韓国のSKエナジー、GSカルテックスがそれぞれ、5月前半着フルレンジ・ナフサを購入。価格は日本市況に対し3.00~5.00ドルのプレミアムという。これらの石油会社は定修のため製油所の稼働を停止していることから、不足分の調達に動いているとみられている。 中間留分 北東アジア積み0.25%S軽油(MR船型)の市況連動相場は前日からまちまちな動きとなった。台湾中油(CPC)は22日、入札を通して4月積み0.25%S軽油24万バレルを販売した。価格はFOBベースでシンガポール市況(0.05%S)に対し1.00ドルを下回るディスカウント伝えられた。CPCは当初、4月積みとして0.25%Sおよび0.5%S軽油各24万バレルの販売を予定したものの、0.5%S軽油は買い手のオプションで供給するようだ。ただ、0.5%S軽油に対する買唱えもFOBベースで同市況対比1.00ドル以下のディスカウントと、0.25%S軽油と格差がほとんど生じていなかったようだ。 重油 韓国積み3.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は、シンガポール市況(380cst)に対し2.00~3.00ドルのプレミアムと前日からもち合った。4月積みについて、新たな売り物は聞かれない。韓国の石油会社は、国内のバンカー市場への供給を優先しているため、4月積みでは追加の販売余力がなさそうだ。一方、主要な仕向け地である中国では、在庫が積み上がっており、重油カーゴに対する引き合いが後退している。中国・華東地域では、3月にシンガポール積み重油合計12万6,000トンと日本産重油3万トンが到着した。また、3月下旬にベネズエラ産重油14万トンが華北地域に到着する予定。 |