液化石油ガス(LPG)の元売り各社は11月から卸業者への販売価格(仕切り価格)のフレート代を大きく引き上げた。国際海事機関(IMO)が大気汚染の防止を目的として、2020年1月から船舶の燃料油に含まれる硫黄分の規制を強化するのに先駆け、元売り各社はLPG船に、これまで使用していた高硫黄重油よりも割高な低硫黄重油を使用し始めた。今回のフレート代の引き上げはこれを反映した措置。これに伴い、卸業者も今後、フレートコストの上昇分を小売業者への販売価格に転嫁する意向だ。市場からは「環境規制が年を追うごとに厳しくなっていることは市場全体が理解しており、こうした値段の引き上げはやむを得ないところ」(大手ディーラー)との声が寄せられた。主な元売り各社の11月仕切り価格のフレート代は下表のとおり。
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11月分
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前月比
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アストモスエネルギー
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バンカーサーチャージ代
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900円
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+600円
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ENEOSグローブ
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フレート代(プロパン)
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7,800円
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+1,200円
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フレート代(ブタン)
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6,900円
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+1,000円
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ジャパンガスエナジー
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フレート代(プロパン)
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7,700円
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+800円
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フレート代(ブタン)
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6,700円
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+700円
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ジクシス
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フレート代(プロパン)
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8,200円
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+1,200円
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フレート代(ブタン)
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6,700円
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+1,100円
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