川崎汽船=ノルウェー沖でのCO2貯蔵、圧入プロジェクトを推進
川崎汽船の英国子会社である"K" LINE ENERGY SHIPPING (UK) LIMITED(以下KLES)は8日、ノルウェー大陸棚における「Havstjerne CCSプロジェクト」の共同開発に関する覚書を、石油ガス会社Harbour Energy Norge AS社および、海洋サービス事業者であるYinson Productionの完全子会社であるStella Maris CCS ASとの共同出資により設立された、Havstjerne ANS(以下HANS)との間で締結したと発表した。
CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)とは、「二酸化炭素回収・貯留」と呼ばれ、脱炭素技術として大きな期待が寄せられている。発電所や工場などから排出された二酸化炭素(CO2)を、ほかの気体から分離して集め、地中深くに貯留・圧入する。
今回両社の協業が締結された「Havstjerne CCSプロジェクト」では、ノルウェーEgersundから南西約100キロメートルの海域に位置する貯留地へのCO2貯留を目的としている。Yinson Productionは、浮体式石油・ガス生産貯蔵積出設備および浮体式石油・ガス貯蔵積出設備を運営しており、海上のオフショアエネルギー分野におけるエンジニアリング、設計、運用において幅広い専門知識を有している。
KLESとHANS社は、洋上で液化CO2を貯蔵し、液化したCO2を海底の地下貯留層に圧入するFSIU(Floating Storage and Injection Unit)と、液化CO2輸送船を運用するCCSバリューチェーンの技術的および商業的ソリューションの開発を目指す。
FSIUと液化CO2輸送船のイメージ
図版の出所:川崎汽船 発表資料
|