出光=大気中のCO2除去を北米で事業化へ、米スタートアップに出資
出光興産は19日、米国のスタートアップ企業、Vycarbに出資したと発表した。Vycarbは、海洋アルカリ化(OAE:Ocean Alkalinity Enhancement)を利用した大気中の二酸化炭素(CO2)の除去(CDR:Carbon Dioxide Removal)技術に強みがあり、出光は北米におけるCDR事業の構築を目指す。出資は、出光の100%子会社である出光アメリカズホールディングスを通じて行った。金額や出資比率は非公表。
OAEは、水中に溶解しているCO2を、石灰石などの自然界に存在するアルカリ性鉱物に固定化するCDRの手法のひとつ。海や川のCO2濃度を下げることで、結果として水中にCO2が溶け込みやすくなる。VycarbのOAEは、陸上にある小型コンテナ内の独自設備でアルカリ性鉱物と海水や河川水を反応させてCO2を固定化し、炭酸塩や重炭酸塩と水にして海や河川へ放流する。大気中のCO2を除去するOAEは、将来的には、年間数十億トン規模のCO2の削減、吸収ポテンシャルがあると期待されている。
Vycarb 社の OAE のイメージ
図版の出所 出光興産 発表資料
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