新春特集=一般炭価格、2026年は前年と横ばい圏内で推移か
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2026年の発電用石炭(一般炭)市況を巡っては、強弱材料が相半ばすることが見込まれ、価格は2025年と同程度で推移するとの見方が出ている。 強材料では、石炭需要の堅調な推移や供給減が挙げられる。国際エネルギー機関(IEA)のレポートによると、25年は米国では電力需要が増加するなか、液化天然ガス価格の高騰を受けて石炭シフトが進んだ。化石燃料を推進するトランプ氏が大統領に就任したことも追い風になったとの指摘が聞かれる。また、欧州でも風力や水力発電量の低下、ガス価格の上昇により、石炭需要が堅調だった。こうした動きは26年も続くとの観測が浮上している。 発電用石炭の消費量が多い中国やインドでは25年、景気減速や再生可能エネルギーの普及などで石炭需要が横ばいもしくは減少に転じたものの、26年は増加基調に戻るとの予想が聞かれる。IEAによると、26年の中国の需要は、「回復して50億トンに近づくと見込まれる」。また、インドの消費量も26年に2.5%増加すると予想している。 また、近年の世界的な環境意識の高まりを受けて、石炭生産量が伸び悩んでいることも市況の押し上げ材料とみられている。欧米系の資源メジャーやトレーダーが石炭の権益を手放す動きが散見されており、生産減が需要を満たせなくなるとの観測が強まっている。豪州やインドネシアなどの一大生産国でも産出量が減少しそうだ。 一方、弱材料では、再生可能エネルギーの急速な普及が挙げられる。中国では太陽光や太陽熱、風力などの発電設備が急速に設置されている。インドでも太陽光や風力の普及が進む。石炭消費国で予想以上に再エネ利用の動きが広がれば、石炭需要を奪うことになりそうだ。また、各国で環境意識が急速に高まり脱化石燃料の動きが強まれば、CO2排出の多い石炭火力がまっさきに稼働停止に追い込まれるとの指摘も聞かれる。 2025年発電用石炭(一般炭)の豪ニューキャッスル積み価格は120ドル台半ばでスタート。その後、中国の需要低迷などもあり、年前半には一時100ドルを割り込む場面もあったが、年後半には供給引き締まりなどを受けて回復。100~110ドル台で推移した。
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