東京都=バイオ燃料普及事業、今年度は鉄道や船舶分野に拡大へ
東京都が進めているバイオ燃料の商用化と実用化プログラム「脱炭素燃料活用における事業化促進支援事業」について、4日に航空エンジン整備、鉄道、船舶の3分野を新たに支援すると決めた。期間は2027年3月31日までで、助成限度額は8,000万円。都はこれまで物流トラック、バス、建設機械、航空機、空港特殊車両分野の支援を進めており、今回の2025年度分は既存支援分野以外の提案を受け付けていた。
採用案件は、IHIが展開する「バイオ燃料使用促進のための地域連携、エンジン出荷運転のSAF導入」、伊藤忠エネクスが代表を務める「バイオ燃料活用による鉄道分野での脱炭素実装化事業」、NX商事が代表の「東京港におけるShip to Shipを用いた船舶向けバイオ燃料供給事業」の3分野。
IHIは、各地区から集めた廃食油などを原材料とするSAFを航空エンジン整備事業に活用し、CO2削減を進める。伊藤忠エネはJR東日本グループなどと協業し、保守車両や重機械車両にリニューアブルディーゼル(RD)を使用していく。NX商事はコスモ石油マーケティングや海運会社と協業し、東京港発着の船舶にFAME仕様のバイオ燃料を重油に混合したB24重油を供給し、船舶分野の脱炭素化を推進する。
2024年度は清水建設を中心とした「建設事業におけるバイオ燃料普及活動」、ENEOSが進める「SAFの普及促進活動」、日の丸自動車鉱業が代表の「バイオ燃料を活用した都内無料巡回バス及び都市観光バス等の運行事業」の3件が採用されている。
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