JAL=国内航空会社初、バイオマス由来のストレッチフィルムでCO2削減
日本航空(JAL)は30日、貨物の固定に使う「ストレッチフィルム」に、国内の航空会社では初めて、バイオマス由来素材をマスバランス方式で導入すると発表した。10月以降に国内の空港で導入される。
マスバランス方式とは、製品の製造過程において複数の原料を混合する際に、出来上がった全体の製品のうち、その混合量に応じた分だけ、各原料の特性を割り当てられる方式。例えば、バイオマス由来原料を30%、石油由来原料を70%使用した場合、完成品全体の30%を100%バイオマス由来とみなせる。
今回、JALが導入するストレッチフィルムは、マスバランス方式によってバイオマス100%が割り当てられたポリエチレン素材を約25%相当配合。この素材は持続可能な航空燃料(SAF)製造時に、副産物として得られる「バイオマスナフサ」を原料としている。従来の100%石油由来品と強度は変わらず、年間50トンの二酸化炭素(CO2)排出削減効果を見込む。製造には三井化学やプライムポリマーらが協力した。JALは国際貨物事業の脱炭素化を進めており、空港で使用する包装資材の環境負荷低減を進める。
ストレッチフィルムの使用イメージ
マスバランス方式によるストレッチフィルムのバイオマス化スキーム
写真の出所 JAL 発表資料
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