三菱重工=トルクメニスタンでアンモニア・尿素の大規模肥料工場受注
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三菱重工業は10日、トルコの建設会社であるギャップ・インシャートと共同で、トルクメニスタン国営化学公社トルクメンヒミヤが建設する大規模アンモニア・尿素肥料製造プラントのEPC(設計・調達・建設)契約に調印したと発表した。2日にはトルクメニスタンのベルディムハメドフ大統領臨席で起工式が開かれ、2030年の運転開始を予定している。
このプラントはトルクメニスタン北西部カスピ海沿岸のキアンリに位置し、1日あたり2,000トンのアンモニアと、3,500トンの尿素を生産する同国最大規模の工場となる。三菱重工はアンモニア・尿素肥料製造プラントの基本・詳細設計、調達、試運転を担う。ギャップ・インシャートおよび三菱商事と連携して、仮設桟橋や周辺インフラなどの製品出荷設備も含めてプロジェクトを推進する。トルクメニスタンは世界有数の天然ガス埋蔵国で、豊富な資源を活用した高付加価値製品の生産と輸出品目の多様化を国家戦略の柱として掲げており、今回のプラントで生産される肥料は同国の経済成長と国際競争力の強化に役立つとしている。プラントには関西電力と共同開発した二酸化炭素(CO2)回収技術「Advanced KM CDR Process」を用いた装置も稼働し環境負荷の低減を図るという。
三菱重工は1958年から世界各地で多数の肥料製造プラントを手がけており、トルクメニスタンでは2018年にカスピ海沿岸のガラボガスのプラントを納入。同社は、今回の受注について同設備の安定操業とCO2回収技術に対する高評価によるものとしている。
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