住友商事=印圧縮バイオメタン製造参入、SAF製造やJCM活用も視野に
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住友商事は13日、インド最大手のエタノール製造会社TruAlt Bioenergy Limited(TruAlt)の子会社TruAlt Gas Private Limited(TGPL)の一部株式を取得し、協業することを11日に合意したと発表した。TGPLは社名をTruAlt Sumi Gas Private Limited(TSGPL)に変更する。
TSGPLは、今後3年間でインド国内に圧縮バイオメタンガス(Compressed Biogas、CBG)を製造する16基の製造設備を建設し、2026年以降に順次操業を開始する。16基合計の生産量は1日約320トンを見込んでおり、これはインドにおける約80万世帯分の1日あたりのガス使用量に相当する。TruAltはエタノール製造のインド最大手企業で、1日に約200万リットルのエタノールを生産しており、砂糖製造時に発生するサトウキビの搾りかすやエタノール製造時の廃液などをTSGPLに供給する。製造したCBGは主に自動車燃料としてインド国内の都市ガス供給事業者に販売する。
世界第3位のエネルギー消費国であるインドはエネルギー自給率の向上を目指しており、自動車燃料と家庭用都市ガスへのCBG混合を義務化している。2028年までに都市ガスへのCBG混合率5%の達成を目標に掲げており、CBG生産設備の増強は急務とされていた。住友商事はCBG供給拡大に加え、バイオエタノール製造や、バイオエタノールを用いる持続可能な航空燃料(SAF)などバイオエネルギー事業の拡大を図る狙いだ。さらに、2025年8月に締結された日印二国間クレジット制度(JCM)を活用し、TSGPLを通じてカーボンクレジットの創出に取り組むとしている。
TruAlt社のエタノール製造設備
写真の出所 住友商事 発表資料
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