経産省=地熱資源開発促進WGを新設、次世代型地熱の実現加速
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経済産業省、資源・エネルギー庁資源・燃料部は15日、「第46回 総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会」を開き、緊迫する中東情勢を踏まえた石油の安定供給に関する報告や、非化石エネルギーへの転換を進める「エネルギー・アディション(供給力拡張)」への取り組みなどを示した。
分科会では、エネルギー供給源の多角化に寄与する「純国産エネルギー」として地熱発電も取り上げ、開発エリアや発電規模の制約を克服する次世代技術について報告があった。従来型地熱は、火山活動が活発な山間部に偏在し、国立・国定公園や保安林などと重複するケースが多いため、開発可能な面積に制約があった。また、天然の地熱貯留層の規模にも限界があり、発電規模は平均約1.5万kWと、他電源と比べて小規模にとどまることが課題とされてきた。
次世代型地熱では、3つの技術が柱となる。「超臨界地熱発電」では、地下4~5キロメートル付近のマグマに近い高温環境を活用し、約10万kWの発電を目指す。また、「クローズドループ」は、地下の高温岩盤内に密閉型パイプを設置し、内部を循環する液体を通じて地熱を回収する方法。従来型地熱と異なり、天然の熱水や蒸気をくみ上げることはないため、地域を限定せずに幅広い地域での開発が期待される。「EGS(Enhanced Geothermal System)」と呼ばれる地熱増産システムは、地下の高温岩体に人工的な亀裂を形成し、そこへ注水して熱水を回収する技術となる。
次世代型地熱の種類 図版の出所 経産省 発表資料
組織面でも次世代型地熱の実現に向けて改編が行われる。これまで地熱政策は「地熱発電の推進に関する研究会」において議論されてきたが、今後は資源開発・燃料供給小委員会の下に、新たに「地熱資源開発促進ワーキンググループ(WG)」を設置する。また、グリーンイノベーション基金を活用する次世代型地熱の実現に向けたプロジェクトも始動する。総事業費は1,430億円規模を見込み、国費負担の上限額は1,102億円に設定。研究開発や実証事業に参加する企業、団体の公募を6月以降に開始する。経済産業省は、地熱発電を原子力やLNGと並ぶベースロード電源として拡大していく考えだ。
地熱資源開発促進ワーキンググループの立ち上げ 図版の出所 経済産業省 発表資料
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