新春特集=2026年国内石油市場、暫定税率廃止で軽油価格底上げか
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2026年の国内石油市場を巡る業界関係者の関心事は、ガソリン、軽油の暫定税率の廃止に伴う市況への影響だ。とくにガソリンの暫定税率が25年12月31日で廃止されたいま、関係者の注目は今年4月1日に迎える軽油暫定税率廃止に向きつつある。というのも軽油の場合、暫定税率の廃止が価格のベースアップを招く可能性があるからだ。 軽油は運送会社などの一般需要家に販売する際、リットルあたり32.1円の「軽油引取り税」がかかる。4月以降はこのうち暫定税率分の17.1円がなくなり、本則税率の15円だけになるが、税額が減ると販売業者が納税先の自治体から事後的に受け取る還付金も減ってしまう。還付金減少は販売コストの実質的な上昇に等しい。還付金が減るなか、販売業者が利益を保つには軽油の売値を上げる必要があり、暫定税率廃止後の軽油引取り税を含んだ軽油価格は廃止前と比較し、理論上0.5円程度ベースアップする可能性がある。 暫定税率廃止に伴う燃料油補助金の打ち切りで軽油本体価格が上昇する前提に立つと、暫定税率廃止直前の3月には卸業者間で溜め込み需要が台頭する可能性もある。溜め込みが起きた場合、卸業者間の軽油取引は3月に増加し、4月は反動的に減る公算が大きい。 一方、軽油に先んじて25年12月31日に暫定税率が廃止済みのガソリンでは、同月11日までに暫定税率と同値の25.1円まで燃料油補助金が加算された。資源エネルギー庁の調べによると、12月3日時点の店頭価格は9月比で10.1円切り下がっており、25年内には同廃止に伴う店頭価格への影響は織り込まれる見込みだ。このため、年明け以降の影響は軽微とみる市場関係者が多い。 暫定税率の廃止に伴い、約4年続いた燃料油補助金が打ち切られ、4月以降は原油相場の動きがよりダイレクトに相場に影響する。価格変動が頻繁に起こりうるため、情報収集を強化する動きなども伝わった。 先物取引の復活はあるか
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