商船三井=伊藤忠商事とアンモニアバンカリング実証で協力
商船三井は19日、伊藤忠商事とアンモニアバンカリング実証の共同開発に関する覚書の締結を発表した。両社で建造中の実船を用いて、シンガポール沖合などで、舶用アンモニア燃料を船から船へ供給するバンカリング実証などの具体的な共同開発を進める。
アンモニアは温室効果ガス(GHG)排出量の少ない燃料として期待されており、アンモニア燃料船は多くの海事関係者が検討・開発を進めている。その中で舶用アンモニア燃料供給を行うアンモニアバンカリング事業は、海事産業と燃料産業の接点であり、特にバンカリング船は燃料供給のラストワンマイルを担う重要な設備として注目されてきた。
すでに、商船三井および商船三井グループ100%子会社でケミカル船の運航事業を担うMOL Chemical Tankers Pte. Ltd.は、ベルギーに本社を置くCMB.TECH NVとの間で、世界初となるアンモニアを主燃料として運航できるケープサイズバルカー、ケミカルタンカー計9隻を共同保有・定期用船を決定し、現在建造中だ。
また、伊藤忠商事も、6月に世界初となる新造5,000m3型アンモニアバンカリング船を発注、佐々木造船にて建造(2027年竣工予定)中であり、同船で供給オペレーションなどのアンモニアバンカリング実証を行うとしている。
両社は、2027年下期に予定している実証を通じ、アンモニアバンカリング船、アンモニア燃料船の早期の社会実装を進めていく。
(商船三井が竣工予定のアンモニア二元燃料ケープサイズバルカーおよびケミカルタンカー)
(アンモニア燃料船イメージ図)
図の出所: 商船三井 3月24日 発表資料
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