アジア石油製品=6月16~20日:中国勢、7月積みの販売を開始
ガソリン Sinochemが販売に動く 韓国積み91RONガソリン(MR船型)のや日本積み92RONガソリン(同)の市況連動相場は週の後半に下落した。シンガポール市場で7月限と8月限の月間格差が拡大しており、7月下旬積み品への買い気が落ちやすい。中国が7月積みの販売を開始した点やフレートの高止まりも弱気材料として働いている。こうしたなか、市場関係者は「日本の製油所トラブルで一時的に過熱した市況が落ち着きつつある」と指摘した。 中国中化(Sinochem)が7月泉州積み品の販売に動いた。
ナフサ 様子見姿勢強く、中東からの供給不安を反映 8月前半日本着オープンスペック・ナフサの市況連動相場はもち合った。ナフサの主要な輸出元の中東地域の情勢が不安定化しており、様子見に退くプレーヤーが多い。一方、地中海や米国からアジアへの裁定玉が見えるという。 需要面では北東アジアの買い気が弱い。日本や韓国、台湾で生産調整が続いている。韓国の石化1社がナフサクラッカーの稼働を5月比で8%カットしている。中国国内ではエチレンの販売量が少なくなっているが、市場関係者は「経済性の面でまだナフサクラッカーの稼働を上げるのは難しい」と指摘した。
中間留分 ジェット燃料は週後半に軟化、中国から販売増の見通し 北東アジア積みジェット燃料(MR船型)の市況連動相場は週の後半にかけて軟化傾向を示した。中国勢による7月積み販売が今後本格化する見通しだ。中国からは6月同様に多量の輸出が浮上する可能性が高く、相場の下げ要因として寄与する可能性がある。加えて、シンガポール先物市場で先安観が強まっており、7月下旬積み品は7月前半品と比較してディスカウントが深くなりやすい。 北東アジア積み0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は下落。供給の増加を受け、韓国の石油会社が続々と売り込んでいる。 韓国では18日に現代オイルバンクが入札を通じ、7月13~15日、15~17日積みの0.001%S軽油をMR船型で2カーゴ販売した。いずれもFOBベースで、シンガポール市況対比35セント程度で成約した。また韓国では、別の石油会社もウルサン積みで7月18~20日積みのMR船型カーゴをシンガポール市況対比45セントのディスカウントで販売していた。
重油 韓国積み0.5%S、供給増加で下押し圧力続く 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は同値で推移した。域内の供給が増え、相場に下押し圧力が続いている。6月下旬以降に域外品の流入が増えている。また、域内でも売りが散見される。台湾のフォルモサ石油化学(FPCC)は19日、7月前半積みの0.5%S重油4万トンまたは8万トンと7月15~17日積みの1.5%S重油(MCB)MR船型の販売入札を実施。韓国でも、石油1社による生産が増え、7月積みのスポット販売玉が生じる可能性があるもよう。社による生産が増え、7月積みのスポット販売玉が生じる可能性があるもよう。域外品の取引では、クウェート石油(KPC)が入札を通じて6月28~29日にアルズール製油所(日量61万5,000バレル)出しの0.5%S重油13万トンを日本の元売りに販売した。
|
|