第349回 (2026年6月3日)
先日、伯母の家でトイレの交換が必要になった。水漏れがあり、急ぐという。取り扱いのある家電量販店に問い合わせたところ、注文は受けられるが、設置は早くて1カ月以上先になるようだ。トイレユニットの製造元が、納期の遅れを販売店に通知している。原材料の不足が原因で、特にコーティングに必要なナフサの確保が難しくなっているという。納得の理由だが、水回りなので悠長に待っている暇はない。他の量販店にも問い合わせたが、状況はどこも同じだった。
メーカーから出荷済みの店頭在庫は、争奪戦になっている。1社から在庫を確保したとの連絡があったものの、一度開封した商品だそうだ。いわゆる「新古品」なので、割引できないかと交渉してみた。だがこの状況下、通常価格でも売れるので、値引きは難しいとのこと。供給不足でその通りなのだが、いまひとつ納得がいかない。
次にホームセンターに電話をかけていった。餅は餅屋だ。こちらの方が在庫を確保できている。高額商品ならあるという店もあったが、予算に合わない。伯母と手分けして根気よく電話を続ける。そしてようやく手頃な商品の在庫を見つけた。近くの店の広告掲載商品だった。電話や紙の媒体を侮ってはいけない。
ナフサがどの程度、不足しているのかは意見が分かれるところだ。ただ確実に生活に影響が出始めている。普段は市場の情報として見ているナフサだが、日常に直結するものなのだと実感した経験だった。
(深水)

