第303回 (2025年7月2日)
公私ともにメディアの変化を感じることが多い。
最も記憶に新しいのは、メッセージアプリのSkypeが5月にサービスを終了したこと。Skypeといえば、ウェブチャットや通話の元祖であり定番というイメージがあったが、そんなSkypeですら終了する日が来てしまった。会社の業務でも愛用していたので、いささか寂しさすら感じる出来事だった。
個人的に音楽好きなため、音楽メディアの変化にも時代を感じている。街中にあるCD店が本当に少なくなった。自分が学生時代によく利用していた店舗のほとんどはすでに閉店しており、残っている店舗の多くも売り場を縮小している。20年以上利用していた近所のレンタル店が閉店したときは、ひとつの時代が終わったな、と感じた。音楽にしろ、映画にしろ、これだけネット上のサブスクリプションサービスが充実していれば、わざわざ実店舗まで赴いて現物を貸し借りするレンタル店にはほぼ利がないとは思うが、実物を見て回り、掘り出し物を見つけるような喜びはサブスクでは味わえない。
リムのレポートは、今でこそ基本的にウェブとメールで配信しているが、約40年前の創業当初はすべてファックスで送信していたと聞いている。5年後あるいは10年後には、今からは想像がつかないような方法でニュースを配信する時代が来ているかもしれない。
(田鎖)