記者の眼記者の眼

第344回 (2026年4月22日)

 今度の週末、飲み会を催すとしたら、集合場所はどう決めるか。筆者の場合、学生時代の友人と飲むなら、東京を東西に横断するJR中央線の中野~吉祥寺という連続する6駅の間になることが多い。各々住む場所が違っても、中野~吉祥寺の間であれば、全員が集まりやすい中心地点という何となくのコンセンサスがある。

 

 中野~吉祥寺は共通認識として半ば固定されており、そのときの気分を映しつつも、この範囲内で集合場所はすんなり決まることが多い。しかし、誰かが遠方に引っ越したりしたら、このコンセンサスは変わるかもしれない。住まいが離れると、中心地点も曖昧になり、集合場所の選択肢が増える。最適な場所も選びにくくなるかもしれない。

 

 このところ「中心」の判断で悩むことが増えた。イラン情勢の悪化以降、日本では石油元売りの系列外、いわゆるスポット市場における石油製品取引の流動性が劇的に落ちた。流動性が低下すると、値動きが荒っぽくなり、市場に点在する取引の価格レンジが急拡大する。レンジが広がると、中心的な価格帯が判断しにくくなる。

 

 それでも多少なり取引がある以上、どこかに中心値めいたものがあるはず。市場関係者の間には相場に対する最低限のコンセンサスもあるはずだ。それを見出すのがリムの仕事だが、いまはなかなか難しい。筆者の交友関係でいう「中野~吉祥寺」のように固まっておらず、毎日変わる。今度の週末にはどうなっているか想像もつかない。

 

(西江)

 

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