記者の眼記者の眼

第322回 (2025年11月12日)

 10月に北海道を旅行した。北海道は本州と陸続きでなくフェリーで渡道する必要があり、マイカーでのドライブは30年ぶりとなった。

 

 道中、太陽光発電、風力発電の再生可能エネルギーの基地を良く目にした。とくに宗谷地区は年間を通じて風が強く、風力発電の風車を多く見かけた。サロベツ原野南部の日本海オロロンラインに位置するオトンルイ風力発電所は道路沿いの南北の約3キロメートル沿いに28基の風車が直線に整然と並んで圧巻な景色が広がっている。

 

 太陽光発電、風力発電は山や耕作地に無機質に設置されていることも多く、景観上、違和感や圧迫感を覚えることもあるが、ここは2027年までに解体される予定。もう一度目に焼き付けたいとの思いから再訪した。また、釧路湿原に近い鶴居村では、タンチョウの大群がビートやトウモロコシの畑の収穫を終えた農地でエサを啄んでいる光景に遭遇し、来てよかったなと思った。

 

 一方、釧路湿原ではメガソーラーの開発が行われ、ニセコや富良野では外国人による土地や家屋の買収という、ここ10年で明らかに変化の著しいところも目にした。再生可能エネルギーの普及や日本の外国人政策は本当に日本のためになっているのか、と痛感する旅になり、現地で偶然放映していたこれらのトピックを特集した深夜テレビに見入ってしまった。

 

 10月下旬、高市内閣が発足した。再生可能エネルギーの普及や日本の外国人政策を今一度見直して欲しいと期待している今日この頃である。

 

(吉井)

 

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