記者の眼記者の眼

第369回 (2026年10月21日)

 今年2月に発生した米国とイランの戦争の影響で、中東では依然としてホルムズ海峡の通過に支障が出ている。このため原油市況が高止まり。ガソリンなどの燃料価格も暴騰している。私が暮らす中国では、原料高を背景に国営の中国石油天然気と中国石油化工が石油製品の統制価格を引き上げている。

 

 このような燃料高の影響は、実際に我々の生活にも出ている。私もガソリン車を所有しているが、今年の2月までは92RONガソリン価格はリットルあたり6.90元だった。ところが足元では8.57元まで上昇している。ガソリン高の影響で、通勤や旅行などに、マイカーの代わりにバスや電車といった公共交通機関を利用する人が増えているという。

 

 リムの石油化学レポートで私が担当するMTBEの取材先からは、「最近、マイカー通勤の時間が以前より30分程度短くなった」との声が聞かれる。会社の駐車場も以前は駐車スペースの確保が困難だったものの、最近は苦労しないという。それだけマイカーの使用を控える人が増えたのだろう。

 

 燃料高は自動車にとどまらず、航空便への影響も大きい。例えば上海から韓国ソウルまでの飛行機代は昨年7月まで2,000元以上だったが、今年5月には3,000元以上に値上がりしていた。

 

 中東情勢の緊迫が続くなか、ホルムズ海峡がいつ安全に通航できるか不明だ。原油不足を背景に製油所の稼働率も当面は低水準に維持される見通し。中国政府は国内供給を優先するため、10月も石油製品の輸出を制限するもようだ。ガソリンなど燃料高はしばらく続きそうだ。

 

  

(金)

 

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