第274回 ~隣国の燃料政策 ~の巻(2025年5月14日)
かめりんお久しぶり!ゴールデンウイークもすっかり終わったね。私の友達には5月11日までお休みという人がいたね。うさりんはどこかに出かけた?
僕は兄とドライブに行ったよ。兄がガソリン車を新調したんだ。走行距離はリッターあたり15~16キロだって。走り心地は最高だけどもう少し長く走ればなぁ、と言っていたな。
ガソリンの小売価格、まだ高いものね~。
僕は普段車に乗らないから気が付かなかったけど、昔と比べるとガソリンはまだ安くはないよね。今月22日からガソリンや軽油などへの補助金制度も変わるんだよね。
そうだね。あと1週間ちょっとだね。仕組みが複雑らしくて、理解するのが難しいと聞いたわ。
いつまで補助金政策が続くのかも気になるな。ずっと続けるわけにもいかないだろうし。そういえば、韓国でもガソリンとかの販売価格を抑える政策があったよね?
油類税の引き下げ政策のことだね。ガソリンや軽油、LPGが対象なんだ。韓国は補助金還付ではなく、減税という手段を取っているね。去年の3月くらいにもこの話題に触れたよね。第244回だったかな。
まだ続いているの?
うん、続けているよ。ただ、第244回で扱ったときと比べて、引き下げ率の幅はだんだんと縮小されているよ。 今年の5月1日からの引き下げ率は、ガソリンが10%、軽油とLPGが15%に縮小されたよ。 ちなみに、第244回のときはガソリンが25%、軽油とLPGが37%だったから、どれも減税幅が小さくなっているわね。
そうなんだね。減税が縮小されると生活は苦しくなるんだろうけど、原油価格が下がっているし仕方ないのかな。
そうだね。韓国政府も税収の減少に頭を悩ませていたという話よ。石油製品を取り扱っているトレーダーさんたちは"6月の韓国大統領選挙まで、物価高騰対策は現状維持するのではないか"と予想していたから、5月1日から引き下げ率を縮小したことには驚いていたんだって。
日本なら選挙が近いとなると減税や補助金政策を高らかに叫びそうだ…。中国はどうなの?
中国は日本や韓国とはまた少し違うんだ。中国はガソリンと軽油については政府が価格を管理しているんだ。これを『統制価格』と呼んでいて、政府が国内外の価格動向を見ながら、10営業日ごとに統制価格を見直しているんだよ。
普段全然考えることはないけれど、国によって燃料油政策の方法が全然違うなんて面白いね!
22日からの新しい補助金制度、韓国の油類税、中国の統制価格はリムレポートやマーケットニュースのコーナーで扱っているからぜひ検索してみてね。
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(文:櫻井 )
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