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    第168回 ~環境にやさしいプラスチックが増える? ~の巻(2021年3月17日)

    かめりん、マイバッグ持ってお買い物?

    そうよ。去年の夏からレジ袋が有料になったけど、マイバッグを持ち歩くことがだんだん当たり前になってきたわね。

    でも、お店によっては無料でプラスチックの袋に入れてもらえるよね。どうしてなんだろう?

    それはね、有料化の対象外になっている買い物袋もあるからよ。繰り返し使えるから厚手のプラスチック袋は対象外。それと、「バイオプラスチック」で作られているものも一部は無料ね。

    プラスチックは通常石油から作られているよね。バイオっていう名前から想像すると、植物から作られているということ?

    バイオプラスチックには2種類あって、うさりんが言う植物由来の素材で作られているものは「バイオマスプラスチック」と呼ばれているわ。

    バイオマスを使えば、燃やしても二酸化炭素の排出が実質ゼロのカーボンニュートラルな製品になるっていうことだね。もう1種類はどんなもの?

    「生分解性プラスチック」ね。自然に存在する微生物の働きで二酸化炭素と水にまで分解されるプラスチックのこと。これは原料に植物を使う場合もあれば、石油から作るタイプもあるの。

    バイオマスプラスチックと生分解性プラスチックを合わせてバイオプラスチックと呼ぶんだね。

    買い物袋の有料化の対象外になっているのは、バイオマス素材の配合率が25%以上の袋と、海洋生分解性プラスチックの配合率が100%の袋ね。

    海洋っていうのは、海の中にいる微生物が分解できるということかな?

    そのとおり。世界中で大きな問題になっている海洋プラスチックごみの削減に貢献できるわね。

    自然に分解できるプラスチックのほうが環境にはより良い気がするな。生分解性のものだけ作ればいいんじゃないかな?

    生分解性プラスチックは、どの環境で分解されるかによって種類が細分化されているの。農業用の資材は土壌分解性、漁業用の資材は海洋分解性のように、処理する場面に合ったものを使わないとせっかくの生分解性も意味がなくなってしまうから、特定の製品に対して使うほうがメリットがあるわね。それと、分解されやすいという特徴から、種類によっては長期の保管に向かないものもあるそうよ。

    プラスチックにも用途や種類が色々とあるように、バイオプラスチックにも使い方、処理の仕方に合わせたバリエーションが必要なんだね。

    使った後に焼却して滅菌が必要な衛生用品や可燃ごみの回収袋は、むしろバイオマスプラスチックを使ったほうが、温室効果ガスの排出削減に役立てて良いわね。

    バイオプラスチックはこれから身近に増えていくのかな?

    日本の政府は今年1月に「バイオプラスチック導入ロードマップ」を発表して、2030年までに約200万トンの導入を目指すという目標を立てているわ。これから間違いなく増えていくと思うけど、2018年度のバイオプラスチックの国内投入量が約4万5千トンだったから、それと比べると簡単な目標ではないと感じるわね。

    目標達成のためには使う側も積極的に選ぶことが大切かもしれないね。僕も一緒に買い物に行って早速選んでみることにしよう!

    うさりんはまず、バイオプラスチックが使われているか確認しながら机に散らかっているお菓子の袋を片付けてくれないかしら?

    ・・・そうします。

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    (文:柏原 )
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