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    第169回 ~ペロブスカイトでクリーンな電気がタダ? ~の巻(2021年3月31日)

    かめりん、「ぺブロスカイト」って知っているかい?

    それを言うなら「ペロブスカイト」でしょ!うさりん、固有名詞はしっかり覚えないとダメよ!

    そうそう、それそれ!最近知ったんだけど、次世代の太陽電池の材料として期待を集めているんだって。

    数年前から巷でも話題になり始めていたので、私も調べてみたことがあるわ。太陽光発電に必要な、太陽の光エネルギーを電気に変える太陽電池にペロブスカイト結晶構造を持つ半導体を使ったものよね。ロシアのウラル山脈から採れた灰チタン石が名前の由来みたい。

    現在、太陽電池に使う半導体はシリコンが主流なの。シリコン系太陽電池は変換効率も高くて安定していて非常に優れているんだけど、材料費が比較的割高なため製造コストがかかった。また、堅くて重たいことから設置コストが高く設置可能な場所にも制限があったの。

    ペロブスカイト太陽電池は、原料を溶かした液体を基板に塗布するだけで作ることができるから製造コストが比較的安く抑えられるのよね。

    それだけじゃない。フィルムのような薄くて軽いものを基板に使えば、設置コストも減らせるし、設置できる場所がかなり広がる。例えば、カーテンや窓ガラスなんかに貼って太陽光発電を行うことも可能になると期待されているよ。

    それはすごいわね!でもエネルギー変換効率はどうなのかしら?従来のシリコン系太陽電池は25%くらいまで上げられているみたいだけど。

    ペロブスカイト太陽電池も小面積セルでは25%を超えているみたい。ただ、液体を均等に塗布することが難しいので、面積が大きくなると20%を下回るのが現状みたいだよ。ペロブスカイト太陽電池と、別の太陽電池を組み合わせて、変換効率30%以上を目指して研究が進められているよ。

    コストが安い太陽光発電が世界中の至るところで行えるようになれば、二酸化炭素(CO2)を排出しない環境にやさしい電気をタダで使えるようになる日が来るかもしれないわね。とても勉強になったわ、ありがとう、うさりん!

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    (文:須藤 )
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