第276回 ~LNGタンカーはキタイの元を運ぶ ~の巻(2025年6月11日)
うさりん、今日はちょっとクールな話をするね。
それってぼくのこと? ま、よく言われるけどね。
違う違う。クールなタンカーの話。都市ガスの原料を運ぶタンカー、『LNGタンカー』だよ。LNGは分かるかな?
うん。液化天然ガス、『Liquefied Natural Gas』のことだね。聞いたことある。でも、そもそもなんでわざわざ液体にするの?ガスのままじゃダメなの?
ガスのままだと、体積が大きすぎて運べないのよ。でも液体にすると、なんと体積が600分の1に縮むの。
600分の1! すごい! 僕が通販番組で買った布団圧縮袋でも4分の1にしかならないのに!
そこと比べられても困るけどね。
で、その液体になった天然ガスを運ぶのが『LNGタンカー』?
そう。LNGタンカーは、マイナス162度の超低温で保たれた巨大なタンクを持った船なんだ。
すごい。それで、『クールな』タンカーなんだね。まるで海の上の巨大な冷凍庫みたい。1回の航行で、どれだけの量を運ぶことができるの?
1隻で何万トンも運ぶことができるの。これを遠くの国から安全に運ぶために、高度な技術で超安全に作られてる。また、特別な訓練を受けた船員さんたちが運航しているんだ。
なるほど。LNGタンカーって、あの大きなボール型のガスタンクが載っているんだよね。
そう、それがモス型LNG船といって、一番象徴的なLNG船なの。それぞれのタンクは厚い断熱材で包まれているの。だから、LNGタンカーは巨大な冷凍庫であり、また巨大な魔法瓶とも言えるね。さらに、強い圧力にも耐えられる。
すごいね。日本にガスが来るまでに、高度な技術と人材が関わってるんだね。
そのとおり。
でも、そう考えると、LNGタンカーって、やっぱり私みたいだね。
どうして?
だって、僕も液化天然ガスのように、『プレッシャーがかかっても冷静で、エネルギーに満ちている』からね!
ま、まあ、、、そうね。とにかく、LNGタンカーは、日本みたいにエネルギーを輸入に頼ってる国にとっては、とても大事な存在。世界のLNGの需要は今後も伸びると言われているから、LNGタンカーは今後さらに大きな役割を果たすよ。
じゃあ、LNGタンカーは『気体』だけじゃなくて、将来への『期待』も生み出すんだね。
うまいね。
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(文:橋本 )
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