第298回 ~日本へ届く原油の旅路! ~の巻(2026年5月18日)
ホルムズ海峡が封鎖されたっていうニュースを見たよ。そもそも中東の原油は、どんな経路で日本まで運ばれてくるのかな。
旅の始まりは中東の積出港だね。タンカーに原油を積み込み、日本へ向けて出発するんだ。
船は出発してすぐニュースで話題の海峡を通るの?
そう。ここが旅の『第一の関門』ホルムズ海峡だ。中東にはこの海峡を通らずに、紅海やアラビア海側から原油を運び出すルートも存在はするけどね。
迂回ルートがあるなら、封鎖の影響はそれほど受けないんじゃないかな。
現実はそう簡単じゃないんだ。こうした別ルートだけでは、日本が必要とする膨大な量をすべて運びきるのは難しいし、地理的に海峡を通るしかない国もある。日本の安定供給にはホルムズ海峡の通航が欠かせないのが実情だよ。
物理的な制約から、ホルムズ海峡を通る航路に頼らざるを得ないんだね。海峡を抜けた後はどんな旅になるの?
アラビア海からインド洋に出て東へ向かう。タンカーは昼夜を問わず航行を続け、日本までの約1万2,000キロメートルを進んでいくんだ。
日本に近づく際にも、また別の難所があるって聞いたけど。
『第二の関門』になるのが東南アジアのマラッカ海峡だ。世界屈指の混雑海域である上に、潮流が速く、水深の浅い場所も点在する。さらに現在も海賊行為が残る海域で、気の抜けない難所だね。
ふたつの関門を越えて日本に着くまでには、合計で何日ほどかかる?
通常は約20日だ。ただし、情勢が不安定になると、安全確保のための航路変更や保険料の高騰といった影響が無視できなくなる。こうした供給不安のリスクが、僕らの手元に届くエネルギー価格にも大きな影響を及ぼすんだよ。
日本の港に到着して、ようやく旅の終わりだね。
そうだね。製油所の沖にある専用の桟橋から海底パイプラインで陸上のタンクに原油を送り込む。ここで海上の長い旅路が終わり、精製作業が始まるんだ。
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(文:西江 )
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