最新版

  • 第307回 ~次世代太陽電池、カルコパイライトとは?~の巻
    (10/01 12:00)

    バックナンバー

    過去の記事

    第307回 ~次世代太陽電池、カルコパイライトとは? ~の巻(2026年10月1日)

    今年の夏は雨が多かったわね~。

    これだけ晴れの日が少ないと、隣の家の太陽光発電も働けないね。

    太陽光発電といえば、日本では次世代太陽電池の開発が進んでいるわよね。

    次世代といえば、ペロブスカイト太陽電池のことだよね!

    それだけじゃないわ、カルコパイライト太陽電池も注目よ。

    カルコパイライト電池?初めて聞いたよ。

    太陽電池は使用する材料によって大きく3つに分類できるのを知っているかしら?ひとつは現在のマーケットのシェア9割以上を占める『シリコン系』。その名のとおり、シリコン(ケイ素)の結晶を材料に使っている電池ね。

    まさに隣の家の屋根についているやつだね。発電効率が良いし、コストもだいぶ下がったけど、重くて曲げられないのが難点だ。

    これ以外にも、太陽電池には有機化合物やペロブスカイト構造を利用する『有機系』、複数の元素を組み合わせて作る『化合物系』という種類があるの。

    ペロブスカイトが『有機系』で、カルコパイライトは『化合物系』と違うグループということだね。

    太陽電池の世界では、ペロブスカイトは構成要素を問わず、特定の結晶構造を利用したものを指すの。一方で、カルコパイライトは基本的には銅・インジウム・ガリウム・セレンという成分からなる無機化合物を利用するものをいうわね。

    どちらも新しい技術ということは、今までより軽量化できて、曲げやすいパネルを作れるということだよね。

    そのとおり。それに加えてカルコパイライトは、水分や熱による劣化に強くて、日本のような高温多湿の環境や、海岸近くで設置した場合に発生する塩害にも耐えられるという利点があるのよ。

    なるほど。カルコパイライトが最強の電池のように思えるけれど、なぜ日本ではペロブスカイト電池の開発が先行しているんだろう?

    ペロブスカイトの主成分であるヨウ素は、実は日本国内で生産できていて、世界で2番目のシェアがあるの。一方で、カルコパイライトを構成する成分のうち、インジウムやガリウムはいわゆるレアメタルで、特定の国からの輸入が必要。調達コストが高かったり、地政学的な影響も受けやすいという課題があるわ。

    うーん、そうなると日本はペロブスカイト電池の開発を選ぶほかないか。。

    どちらか、ではなく、どちらも、が最善だと思うわ。最終的には合体させた電池を作るればいいんだから。

    合体?そんなことできるの?

    ペロブスカイトを上層に、カルコパイライトを下層に重ねパネルを作ることで、両方の強みを活かした軽くて曲がる太陽電池が作れるの。これを、タンデム型太陽電池と呼ぶのよ。それぞれ吸収できる光の波長が違うから、上層のペロブスカイトで吸収できなかった光を下層のカルコパイライトで吸収することもできて、発電効率も上げられる。

    薄くて軽くて曲げられて、発電効率も高い、まさに最強の電池だね!

    わたしたちみたいな最強のコンビってことね。

    【お知らせ】
    このコーナーに対するご意見、ご質問は、下記まで
    電話  03-3552-2411
    メール info@rim-intelligence.co.jp

    (文:柏原 )
    クイズに挑戦してみよう!
    今回の
    「やさしいエネルギー講座」から出題!

    ペロブスカイトとカイコパイライト、2つを組み合わせた太陽電池の名前は?

    正解と思ったボタンを押してみよう。

    エネルギーの知識をさらに深めたい人は、一般社団法人日本エネルギープランナー協会の検定に挑戦してみよう!

    https://www.energy-planner.jp

    (リム情報開発は、一般社団法人日本エネルギープランナー協会を応援しています)